<p data-uid="6Di_UrHZ" data-time="1785812390637">地方の若者が都市部に流出し続けている。特に地方圏から東京圏への転入超過は、コロナ禍でいったん縮小したものの、再び拡大に転じています。北海道から本州への転出超過も例外ではなく、地域の経済・産業・文化を担う人材が年々減っていく現実があります。</p><p data-uid="UHgpAIZS" data-time="1785812390637">「北海道が経済的に元気でなければ、子どもたちが大きくなった時に『北海道が終わってるから外に出なきゃいけない』という状況になってしまう」——そう語るのは、札幌を拠点にコミュニティ事業を展開する株式会社UTARIIIの代表・安達さやかさん。</p><p data-uid="By82ImW0" data-time="1785812390637">30歳での出産をきっかけに、「自分のため」から「次の世代のため」へと視野が広がった一人の起業家が、北海道の経済を内側から動かそうとしています。</p><hr data-uid="qgjZaDN7" data-time="1785812390637"><h2 data-uid="UKH_dGlo" data-time="1785812390637" id="index_UKH_dGlo">北海道から人が出ていく。データが示す地方の現実</h2><p data-uid="sEYb2J_3" data-time="1785892850824">北海道の道庁所在地・札幌市の人口は約196万人(2024年)。政令指定都市の中でも上位に位置する大都市でありながら、北海道全体の人口(約506万人)のおよそ4割がここ一極に集中しています(<a target="_blank" href="https://www.city.sapporo.jp/toukei/jinko/jinko.html" data-has-link="true" rel="noopener">札幌市 推計人口</a>)。</p><p data-uid="vWy5wASg" data-time="1785812390637">一方で北海道全体では、長年にわたって転出超過が続いています。総務省の「住民基本台帳人口移動報告」によれば、2023年の北海道の転出超過数は約5,700人。特に深刻なのが20〜30代の若年層の流出で、就職・進学を機に道外へ出た若者がそのまま戻らないケースが後を絶ちません(<a href="https://www.stat.go.jp/data/idou/index.html" data-has-link="true">総務省 住民基本台帳人口移動報告</a>)。</p><p data-uid="6YAfszWp" data-time="1785812390637">「札幌には人がいるが、道内179市町村の多くで人が減っている」——この北海道内の一極集中と地方衰退という二重構造が、地域経済の底上げをいっそう難しくしています。「やりたいことができる場所」「活躍できる機会」「出会える人の多様性」、これらが東京と地方では今も大きく差があるという現実が、流出に拍車をかけています。</p><p data-uid="3y7oem3H" data-time="1785812390638">この構造を変えるために必要なのは、地方で「面白い人・仕事・繋がり」が生まれているという事実を可視化し、東京と地方の経済回路をつなぐことではないかと、安達さんは考えています。</p><figure data-uid="7CetlAnJ" data-time="1785893164243" data-thread="" style=""><img src="https://storage.googleapis.com/studio-design-asset-files/projects/91aPl639al/s-106x150_57617cc3-2eb2-4d51-a7d5-ef4259cedfde.svg" alt="" width="639"><figcaption></figcaption></figure><hr data-uid="F8_YPX8D" data-time="1785812390638"><h2 data-uid="PkLU1Qyp" data-time="1785812390638" id="index_PkLU1Qyp">すすきのの衰退を見て、「自分たちだけ盛り上がってる場合じゃない」と気づいた</h2><figure data-uid="4dbbzeQQ" data-time="1785812548767" data-thread="" style=""><a href="https://coloroncanvas.jp/notes/UTARIII_sayaka_adachi" target="_blank" rel="noopener"><img src="https://storage.googleapis.com/studio-design-asset-files/projects/91aPl639al/s-1920x1080_v-frms_webp_3d378968-f159-4698-93b4-23c5c729d91a.png" alt="" width="" height=""></a><figcaption></figcaption></figure><p data-uid="qtWS3s9t" data-time="1785812390638">UTARIIIという社名はアイヌ語で「仲間」を意味します。コミュニティから出発したこの会社の原点は、すすきのエリアの変化を肌で感じた一つの問題意識でした。</p><blockquote data-uid="gPiG7stX" data-time="1785812462407"><p data-uid="UhCiDoWM" data-time="1785812390638">「最初は札幌にある『すすきの』の衰退を目の当たりにして、北海道を盛り上げたいという思いから、はしご酒イベントを不定期で開催していました。でも正直なところ、自分たちが北海道で盛り上がってるだけだな、と気づいたんです。」</p></blockquote><p data-uid="Dz7MY3cZ" data-time="1785812390638">そこで安達さんは方向転換を決意。2025年1月から本格的なビジネス交流会をスタートさせました。第1回では参加者全員と名刺交換をして帰ってもらうというスタイルで、2025年は年間22回の開催実績を積み上げました。</p><p data-uid="8n3BkGz3" data-time="1785812469928">現在の事業の柱は3つ。オフラインのビジネス交流会「UTARI.ba」、東京の経営者をゲストに招く「EZOEDO」、そして仕事につながる縁を生むオンラインサロン「KOTAN Connect」です。</p><blockquote data-uid="WGFh_bDV" data-time="1785812471921"><p data-uid="WFLWYsX2" data-time="1785812390638">「北海道の経営者は、どこか内向的・保守的なところがある。だから東京のビジネスマインドを北海道に持ち込みたいという意識が生まれました。」</p></blockquote><p data-uid="oMB5cDZf" data-time="1785812390638">「内から盛り上がるだけでは限界がある。外の血を入れながら、内の資源を外に出す」——これがUTARIIIの循環モデルです。</p><hr data-uid="jpWTxXST" data-time="1785812390638"><h2 data-uid="kIwTa8ba" data-time="1785812390638" id="index_kIwTa8ba">TikTokで「カムイ」が世界へ。北海道の農産品をバズらせる</h2><figure data-uid="TZsdQ6L9" data-time="1785812602786" data-thread="" style=""><img src="https://storage.googleapis.com/studio-design-asset-files/projects/91aPl639al/s-868x1887_v-frms_webp_e946f46f-087c-44dd-b961-5afa89e4326f.jpg" alt="" width="" height=""><figcaption></figcaption></figure><p data-uid="AHAnrZEM" data-time="1785812390638">安達さんがもう一つ力を入れているのが、北海道の農産品・加工品のTikTokライブコマース支援「カムイバズブースト」です。</p><blockquote data-uid="ICCP7Wwh" data-time="1785812479447"><p data-uid="YJlVf_r1" data-time="1785812390638">「北海道には、まだ世に知られていない農産品や加工品、お菓子がたくさんある。それをTikTokで販売支援するサービスです。TikTokにライブコマース機能が実装されたタイミングで、北海道のポテンシャルをきちんと経済に転換していこうという取り組みです。」</p></blockquote><p data-uid="uKb9fQaZ" data-time="1785812390638">「カムイ」はアイヌ語で「神・精霊」を意味します。北海道の大地が育んだ食材に込められた価値を、デジタルの力で全国・世界へ届けようという試みです。</p><p data-uid="2crj8R78" data-time="1785812390639">SNS活用がまだ浸透しきっていない北海道の経営者に対して、SNS運用代行「CXO pallet」も展開。デジタルを使って地域の価値を外に開いていく——これが安達さんが描く地方創生の具体的な形です。</p><hr data-uid="1xCnuldv" data-time="1785812390639"><h2 data-uid="CL_jlA_7" data-time="1785812390639" id="index_CL_jlA_7">「ゆきちゃんのご縁で、初めて旭川に行った」</h2><p data-uid="IE7a21PB" data-time="1785812390639">安達さんが北海道の縦横を繋ごうとするとき、もう一人の女性経営者の存在が交差します。北海道旭川市出身で、300名以上の経営者取材を重ねてきたカラキャン編集長・大田原裕希さんです。</p><blockquote data-uid="ERikeqfy" data-time="1785812488021"><p data-uid="zKKwjNXK" data-time="1785812390639">「実は先日、ゆきちゃんのご縁で生まれて初めて旭川に行ったんです。それまで北海道内なのに旭川に行ったことがなかったくらいで。北海道はでっかい道なので、人も物も事も土地も、まだ自分が知らないことがたくさんある。縁を大事にしながら、いつか179の市町村を全部制覇できたらいいなと思っています。」</p></blockquote><p data-uid="zowq_dWb" data-time="1785812390639">大田原さんは旭川から「一次情報」という形で地方の経営者の価値を発信し続けています。</p><blockquote data-uid="wLbX9Z4w" data-time="1785812491972"><p data-uid="k9IrLki6" data-time="1785812390639">「AIはまとめることはできる。でも、その元となる情報は作れません。経営者の人柄・経験・想い・失敗談・価値観——これらは取材によってしか残せない一次情報なんです。地元の皆さんは、何やかんやあっても自分の街が好きで残っている人たちなので、外との接点を持てる取材って最強なのでは、と心から思っています。」</p></blockquote><p data-uid="aSqCYtqM" data-time="1785812390640">旭川から全国へ経営者の声を届けるカラキャンと、札幌から東京・全道へ経済の回路を広げるUTARIII。二人の女性が、異なるアプローチで「北海道の価値を外に開く」という同じ方向を向いています。</p><hr data-uid="X85hqf__" data-time="1785812390640"><h2 data-uid="FM6VdmP2" data-time="1785812390640" id="index_FM6VdmP2">母親になって変わった視野。「今が一番大変な時」を仲間と歩む</h2><p data-uid="_3P3bEQC" data-time="1785812390640">安達さんが地方創生に本気で向き合うようになったきっかけは、30歳での出産でした。</p><blockquote data-uid="hmJcXrMx" data-time="1785812500539"><p data-uid="1NJrULmp" data-time="1785812390640">「子どもができるまでは『自分にとっていいかどうか』の軸しか持っていなかった。でも子どもが生まれて初めて、『この子たちの時代はどうなるんだろう』という世代感覚みたいなものが芽生えたんです。だから今、私が北海道でできることがあるならやっていきたいという意識に変わりました。」</p></blockquote><p data-uid="GNu72fVA" data-time="1785812390640">会社名のUTARIIIには3つのIが込められています。Individual(個人)、Innovation(革新)、Infinity(無限の可能性)——仲間と共に無限の可能性を切り拓いていくという意志の表れです。</p><blockquote data-uid="uYjpghZn" data-time="1785812504205"><p data-uid="McBxvOCd" data-time="1785812390640">「0→1が一番大変で、1→10は意外とすんなりいく、とある上場企業の経営者の方から聞いて、『今が一番辛い時ですね』と言っていただいた言葉がすごく支えになっています。1にさえすれば100にできる、という気持ちで前に進んでいます。」</p></blockquote><p data-uid="mG1SKYtG" data-time="1785812390640">「北海道未来づくり推進委員会」——安達さんが半ば冗談で使うこの言葉の中に、地方創生への本気が詰まっています。</p><hr data-uid="MXCMFLtI" data-time="1785812390640"><p data-uid="_7ygLLI6" data-time="1785812390640"><strong>AI時代だからこそ、一次情報を残そう。</strong></p><p data-uid="7COyk3D_" data-time="1785812390640">カラキャンは、経営者や企業の魅力を可視化するインタビューメディアです。地方にいるからこそ持っている「場の信頼」「地域の歴史」「顔が見える関係性」——それこそが今の時代にもっとも価値ある一次情報です。AIはまとめることはできる。でも、その元となる情報は作れません。ぜひ一度ご相談ください。</p><p data-uid="ZqwlnnjR" data-time="1785812390640">▶ <a href="https://coloroncanvas.jp/contact" data-has-link="true">カラキャンへのお問い合わせはこちら</a></p><hr data-uid="nLbPwd0a" data-time="1785812390640"><p data-uid="Tg3rcGnF" data-time="1785812390640"><em>取材記事:</em><a href="https://coloroncanvas.jp/interview/utariii" data-has-link="true"><em>安達さやかさん(株式会社UTARIII)</em></a><em> / </em><a href="https://coloroncanvas.jp/notes/color-on-canvas001" data-has-link="true"><em>大田原裕希(いろえんぴつ株式会社)</em></a></p>